好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】



「はー……」
 

時間を稼ぐためと、同じ階にいては海雨に見つかってしまうと思ったので、わざわざ売店のある一階まで降りた。


(海雨の分もお水買っていこ)
 

過度に糖度があったりカフェインの摂取が制限されているので、ミネラルウォーターを選ぶ。
 

自分も同じもの手にして、会計を済ませる。しかし。


(海雨も普通の女子なんだよねー)
 

恋バナ大すきか。
 

でも、まさか黎のことは何と説明していいのだろうか。


(助けられた、だけなら言えるけど……)

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