クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
「傷が治ったって、一度傷物になったと噂になった娘にまともな縁談なんて来ない。私の未来を奪ったリュシオンの罪が許される訳ではないでしょう!」
「怪我をした責任は自分にもあるとは思わないの? そうやって他人のせいにして罪悪感はないの?」
すぐさま言い返した私に、カサンドラは怒りの目を向ける。
けれど反論する事はなく、その視線を私の隣に立つリュシオンに向けた。
「リュシオン、私が責められているのになぜ黙っているの? この前話したことをグレーテ様にはっきりと言いなさい。どうやら勘違いをされているようだから」
勘違い?……何のこと?
私は眉をひそめ、リュシオンを見つめた。
リュシオンは私の方を見向きもせずに、カサンドラを見つめている。
その様子に不安を覚え、私はそれまでの勢いを失った小さな声を出した。
「……リュシオン?」
こっちを向いて? カサンドラではなく私を見て。
黙ったままのリュシオンに、カサンドラが言い募る。
「リュシオン早く言いなさい! グレーテ様とは辺境伯の命令で婚約しただけで、感情があったわけではないと。婚約解消なんて容易いと私に言った時のように言いなさい」
「……え?」
カサンドラのその言葉が鋭角に胸に突き刺ささった。
リュシオン……本当にそんなことを言ったの?
私と婚約解消することなんて簡単なの?
私はカサンドラに言い負けた訳じゃない。自分の言葉が間違っているとも思わない。
だけどリュシオンがカサンドラの味方をしたら、毅然と反論することなんて出来なくなってしまう。
リュシオンに敵視されたら、耐えられない。
不安が募り、カサンドラを見返す気力が失われていく。対照的に自信に溢れた表情をするカサンドラから、目を逸らす。
「怪我をした責任は自分にもあるとは思わないの? そうやって他人のせいにして罪悪感はないの?」
すぐさま言い返した私に、カサンドラは怒りの目を向ける。
けれど反論する事はなく、その視線を私の隣に立つリュシオンに向けた。
「リュシオン、私が責められているのになぜ黙っているの? この前話したことをグレーテ様にはっきりと言いなさい。どうやら勘違いをされているようだから」
勘違い?……何のこと?
私は眉をひそめ、リュシオンを見つめた。
リュシオンは私の方を見向きもせずに、カサンドラを見つめている。
その様子に不安を覚え、私はそれまでの勢いを失った小さな声を出した。
「……リュシオン?」
こっちを向いて? カサンドラではなく私を見て。
黙ったままのリュシオンに、カサンドラが言い募る。
「リュシオン早く言いなさい! グレーテ様とは辺境伯の命令で婚約しただけで、感情があったわけではないと。婚約解消なんて容易いと私に言った時のように言いなさい」
「……え?」
カサンドラのその言葉が鋭角に胸に突き刺ささった。
リュシオン……本当にそんなことを言ったの?
私と婚約解消することなんて簡単なの?
私はカサンドラに言い負けた訳じゃない。自分の言葉が間違っているとも思わない。
だけどリュシオンがカサンドラの味方をしたら、毅然と反論することなんて出来なくなってしまう。
リュシオンに敵視されたら、耐えられない。
不安が募り、カサンドラを見返す気力が失われていく。対照的に自信に溢れた表情をするカサンドラから、目を逸らす。