クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
「バラークに怪しい動きがあるそうです」
「えっ、でも父上からは何も聞いていませんよ」
「ベルツ家の当主が知らない訳が無いかと思いますが……まだ戦が始まると決まった訳では有りませんから、あなたが知らされていないだけではないでしょうか」
ヘルマンは、感情が表に出すぎるようだし。
「でも父上は……いやそれよりいつ戦が始まるのでしょうか?」
「だから、まだ事が起きると決まった訳ではありません」
私は内心溜息を吐きながら言い、ヘルマンとの会話を勝手に終了させ、サウル王子に向けて言った。
「サウル王子、アンテス城への使者の手配を急ぎたいのでこれで失礼いたします。申し訳ありませんが、ヘルマン殿への口止めをお願いいたします。あまりに動揺していると不審に思われますから」
私の中でヘルマンへの信頼度はかなり低く、秘密など守れない印象があるけれど、サウル王子からの相談は誰にも言わずきちんと口を噤んでいたようだ。
本当なら、ベルツ家訪問の依頼の為、アンテス城に来た時に、お兄様に相談していれば一番良かったのだと思うけれど、彼にそんな機転は利かなかったのだろう。
きっと刷り込みのように、サウル王子の他言無用という命令に従っているのだ。
だからヘルマンの管理はサウル王子に任せるのが一番だ。
今度こそ椅子から立ち上がり、私は近くに控えているはずのホリーを探そうとした。
けれど、再びサウル王子に呼びかけられてしまう。
「グレーテ姫、ヘルマンの事は心配いりません」
振り返ると、サウル王子も椅子から立ち上がっていた。
「え、ええ……」
なぜかサウル王子の雰囲気が変化した気がする。
「それから早馬も不要です」
「え? でもそう言うわけには……」
サウル王子が私に近づいて来る。
何か様子がおかしい。
原因は分からないけれど、彼が急に危険な相手に思えて来た。
「えっ、でも父上からは何も聞いていませんよ」
「ベルツ家の当主が知らない訳が無いかと思いますが……まだ戦が始まると決まった訳では有りませんから、あなたが知らされていないだけではないでしょうか」
ヘルマンは、感情が表に出すぎるようだし。
「でも父上は……いやそれよりいつ戦が始まるのでしょうか?」
「だから、まだ事が起きると決まった訳ではありません」
私は内心溜息を吐きながら言い、ヘルマンとの会話を勝手に終了させ、サウル王子に向けて言った。
「サウル王子、アンテス城への使者の手配を急ぎたいのでこれで失礼いたします。申し訳ありませんが、ヘルマン殿への口止めをお願いいたします。あまりに動揺していると不審に思われますから」
私の中でヘルマンへの信頼度はかなり低く、秘密など守れない印象があるけれど、サウル王子からの相談は誰にも言わずきちんと口を噤んでいたようだ。
本当なら、ベルツ家訪問の依頼の為、アンテス城に来た時に、お兄様に相談していれば一番良かったのだと思うけれど、彼にそんな機転は利かなかったのだろう。
きっと刷り込みのように、サウル王子の他言無用という命令に従っているのだ。
だからヘルマンの管理はサウル王子に任せるのが一番だ。
今度こそ椅子から立ち上がり、私は近くに控えているはずのホリーを探そうとした。
けれど、再びサウル王子に呼びかけられてしまう。
「グレーテ姫、ヘルマンの事は心配いりません」
振り返ると、サウル王子も椅子から立ち上がっていた。
「え、ええ……」
なぜかサウル王子の雰囲気が変化した気がする。
「それから早馬も不要です」
「え? でもそう言うわけには……」
サウル王子が私に近づいて来る。
何か様子がおかしい。
原因は分からないけれど、彼が急に危険な相手に思えて来た。