捨てられた町
カエルとは少し違うけれど、僕も親友と失った事があった。


毎日毎日飽きもせず一緒にいた親友が、ある日突然冷たくなり始めたのだ。


原因はわからなかった。


僕に非があるなら謝るつもりでいたけれど、それもさせてもらえなかった。


それ所か、親友だと思っていた彼は僕を遠巻きに見て笑うようになったのだ。


僕は彼の悪口を言った事なんて1度もなかった。


それなのに彼は、僕の悪口に乗っかり、僕を指さして笑うようになった。


「僕がいる」


僕は過去の苦い思い出を熱いお茶と共に飲み干して、そう言った。
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