Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「…村瀬さん」
茫然自失したような焦点の定まっていない虚ろな目をして小早川さんがつぶやく。
「俺にはね、どうしても許せない人間がいるんだ」
どうしても許せない人間…?
いきなり突拍子もないことを言い出したかと思えば、小早川さんはおもむろに立ち上がる。
パーティションで仕切られた奥のデスクへと赴いた。
ガチャガチャと何やら引き出しを漁る音がする。
何か探してるのかな?
やがて音はやみ、探し物が見つかっのか、ふたたび応接スペースに戻ってきた。
「この男のことだけど、…知ってるよね?」
小早川さんがあたしの前に1枚の写真を差し出す。
「!」
うそ。
これって――
思わず小早川さんを見上げる。
どうして…
どういうこと…?