Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完



「…誰だろ、ごめん、ちょっと出てくる」



西崎さんは玄関に向かった。



やっぱり、さっきの電話の相手…ナツキさんが来ちゃったのかも。



あたしは西崎さんがせっかく淹れてくれたコーヒーを飲み干してバッグを手にした。



いつでもおいとまできるように。







…なんか玄関から言い争うような声が聞こえる。



やがてその声は大きくなって、突然、ガチャっと少し乱暴にリビングのドアが開かれた。



え――…



いきなりリビングに入ってきた人と目が合う。



やたらと露出の激しい恰好の女の子。



「…あれ? 村瀬店長?」



キョトンとした顔でその子が言った。



「斉木!」



そして、後ろから追いかけてきて険しい顔で声を尖らせる西崎さん。



……そっか、この子。



流川店のバイトの女の子だ。



あたしが皆見店に異動する1週間ほど前から流川店のバイトとして雇われたからちょっとだけ一緒に働いたことがある。










でも何でこのコが西崎さんの部屋に――…?










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