Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
外で一服して部屋に戻り、持ち出した村瀬の携帯をこっそりバッグに戻した。
俺のベッドには、泣き疲れたのか眠ってしまった村瀬が横たわっている。
「…ほんと寝姿までガキだな」
胎児のように丸くなっている姿を見て思わず笑ってしまう。
「あんまり丸くなるとぱんつ見えんぞ」
膝を抱えるようにして寝ているからギリで見えそうになっている。
「…寝てる女襲う趣味ねぇけど」
そっと村瀬のやわらかい髪を梳く。
「…いつか」
…いつかすべてが西崎さんのモノになってしまうんだろうな。
この髪にキスするのも…
この額にキスするのも…
この瞼にキスするのも…
この鼻にキスするのも…
この頬にキスするのも…
この唇にキスするのも――…
俺じゃない、
西崎さんだけが、
世界でただ1人、
西崎さんだけが許される――。