Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完
「つーかパツキンの兄ちゃんのどこがそんなに気に入ったんだ?」
「どこがって…」
求人広告を出して3日目。
さっぱり手応えのなかった3日間で、初めて心を惹かれた人材。
その採用の決め手となったのは――…
「…目かな」
「目?」
「目に力のある男だった。負けん気の強そうな…瞳の奥に野心を湛えたいい目をしていた」
――…なんだろう。
あの眼光鋭い目…あの眼差しを見た瞬間、
いつか本気で何かを取り合うかも知れない、そう思った。
それが地位なのか名誉なのか、それとも別の何かなのか。
まだ分からないけれど、とにかくこの男とは互いを高め合えるいい関係になれそうだと思った。
「あと…なかなか根性が据わってるとこも、なんか妙に気に入ったな」
「根性が据わってる?」
苦笑まじりに言うと、柏田は眉をしかめる。
「俺もいちおう訊いたんだよ。今日すごい恰好だけど面接受かる気ある?って」
「さすがズバッといくな、お前」
「そしたらそいつ何て言ったと思う?」
「さあ…なんて言ったんだ?」