必然的な運命
「……」

何故か、微動だにせず突っ立っている。

「まだ、何か?」

「いや。……行ってくる」

何なんだ、あの人。

朝ごはんの準備、とキッチンに向かえばあるのはコーヒーのみ、冷蔵庫の中は水とビール。

これでよく生きてこられたな。

帰りに食材買い足さなきゃな…

……って、こんな呑気にしてる場合じゃなかった。

いつもとこうも違うと身支度の時間が狂う。

ブツブツ小言を言いながら私も家を出た。
< 44 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop