[完]その口、利けなくしてやるよ。


_______コンコン


「明星……」


俺は促されるままノックして中へ入ると、明星は外を見つめる視線を、ゆっくりと俺に向けた。


その動作さえもが、何故か俺の心臓を跳ねさせるには十分だった。


「光都…そこに座って?」


軽く微笑む明星に、俺は少し戸惑いながらも明星の横にある椅子に座った。



「光都」


俺の名前を呼ぶ明星は、少し不安そうで


「……昨日の出来事を、知りたい」


そんなことしたら、君は壊れてしまうんじゃないかって。そんなことを恐れながら、話した。


「っう……っく、はぁ、はあ……」


呼吸が乱れる明星。けど、俺は触ることはしなかった


「明星、大丈夫か?!」

「ん、大丈夫。……ふぅぅ」


少し長く息を吐いて、そして、俺に向き合うと


「ごめんなさい。」


そう言った。


「は?何で明星が 「だって、傷ついたのは光都でしょ?拒否されて、目の前で倒れて。ごめんね」


こいつは、本当は良い奴なんじゃないかって。


そう思う

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