[完]その口、利けなくしてやるよ。

その日は辛くて、帰った……けど、その帰る場所は…もう無かった。


だって、おじさんの家が…荒らされてたから。


病院に行ってみれば、おじさんが怪我をして手当されてたり、おばさんも、その子供も。傷だらけだった。


あたしに気がついたおじさんが


「明星ちゃん、どうした?学校は?」

そう、優しく声をかけてくれた。


もちろん、全部話した。


それに、「やっぱりか」と声を漏らす。


「何があったんですか?」


「星竜と組んでるやつ……雷鳴と史陀にやられた。明星ちゃん、明星ちゃんを探してる。ヤツらは、あいつらの目的は、藤堂を潰すことだ。」


その言葉に、愕然した。


そっか。あたしが生きてたから、だからおじさん達もこんな危険な目にさらされたんだって。



あたしは、次の日、お礼だけ言って……いや、残して、そこを離れた。

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