[完]その口、利けなくしてやるよ。


そうしてあたしは、高1の年も高校は途中でやめ、勉強は教えて貰ってたから頭は良かったもので、高2の夏に〝愁華〟を離れて、〝龍凰〟の元へ行くことを決めた。


「明星、本名でも大丈夫だから」


優しく微笑んでくれた誠也さん


「あと、龍凰は、信じて大丈夫だ。俺らと同じだと思っていい」


「うん!ありがとう」

ニコッと笑って見せた。


始めから、龍凰に入るつもりで行くわけではなく、誠也さんや暁都くんの弟がいるから興味もあるし……

なにより、雷鳴を見つけ出して必ず潰してみせる。

その、雷鳴の手掛かりを探すために過ぎなかった。



_______高2の夏、あたしは転校として、龍星高校に入った。


久しぶりに見た嶺華は少し痩せてた気がした。


そして、あたしの世話人として一之瀬 奏風が紹介された。……少しだけ似てるな。


でもやっぱり男は怖くて、触られると拒否反応が出た。ずっと愁華にいて、それ以外の男と触れ合ってこなかった(敵以外)から、自分でもびっくりした。


奏風に心を許したのも、まさか龍凰に入るなんて思うことも。それも予想外だったんだ_______________


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