ぶっ飛びプリンセス
馬車の扉が開きリオン様が手を差し出してくる
その手を取り馬車から降りる
あぁ、懐かしい匂い
思わず笑みがこぼれる
「ルナ様。お久しぶりでございます」
そして、お出迎えにミエルが居た
懐かしくて飛びつきたい気持ちになる
でも、耐える
一応、公務で来てるんだもんね
「久しぶりです。ミエル。お父様とお母様は変わりないですか?」
私が言うと、ミエルは驚いたように固まった
「…ミエル?」
「ルナ様…立派になられましたね。昔の貴女様だったら飛びつくなり、駆け出すなりしたでしょうに」
今でも駆け出したり、飛びついたりしたいと思っている事は伏せておこう
「中で陛下がお待ちです。どうぞ、こちらへ」
ミエルに続き場内に入る
あぁ、何もかもが懐かしい
この先に王の間がある
きっとそこにお父様とお母様がいる
もしかしたらお姉様もいるかもしれない
お父様とお母様に会える
もう、ソワソワが止まらない