ぶっ飛びプリンセス

「だからね、リオン」


兄は俺を見据えて言う


「僕、王位を破棄します」



……
………?


「はぁ?!!」


何言ってるんだ?!
なんでこの会話の流れで王位破棄?!


「父様とは話した。王位はリオン…お前に譲る」

「なぜ?!意味がわからない!兄さんの方が国王の素質があるのに」


4年のブランクを気にしてるのか?
そのくらい、俺が支えるのに


「王位継承の儀がもう間近だろ?王位継承の儀の延長なんて国民が不安になるだけだ。それに、僕はリオンにだって国王の素質あると思ってる。実際、僕のいない4年頑張ったろ?僕の自慢の弟だ。心配なら、僕が脇で支えてやる。だから、お前が…王位を…父様の跡を継げ」


兄の言葉に驚き
父に視線を送ると…


「世間一般的には第一王子に継承するのが普通だが…ラルムが言うように、リオン…お前も私の自慢の息子だ。私は、どちらが継いでも問題ないと思っている」


なんだコレ…
尊敬する父と兄
その2人から自慢だと言われるこの状況

驚きと嬉しさと戸惑いがぐちゃぐちゃになって押し寄せる

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