御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「はい。いろんな勉強をさせていただきました」


接客業は、とんでもない言いがかりをつけられることもある。
そもそもそれから助けてもらったのが、一木さんと私の出会いだ。


その怒りが本当は自分に向いているのではなく、別のイライラであることも多かったし、人をさげすむことを趣味のようにしている人もいる。

そんなお客さまにあたってしまうと、へこむこともあるし、ため息をつきたくなることもあった。

それでも私たちは、心を込めて接客することだけは忘れないようにしていた。


「あっ、そう」


そんな話には興味がないという様子で、彼女は窓の外を眺める。
すると、あゆみがコーヒーとカフェモカを持ってきてくれた。


「ありがとう」


私がお礼を言うと「ごゆっくりおくつろぎください」と、彼女はきちんと挨拶をして戻っていく。

早速熱いコーヒーに口をつけた桑田さんは、私をじっと見つめて口を開いた。


「あなた、一木さんとどういう関係?」


やっぱり、その話か……。
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