御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
もっともっと好きになってしまってから別れの辛さを経験するのくらいなら、もうここで身を引いたほうがと。


「英莉」


私がなにも言えないでいると、彼は私を腕の中に閉じ込めた。
彼にこうして包み込まれているときの幸せは、中毒になりそうなほど心地いい。


「ホントにごめん。俺、どうしようもない男だよな」


仕事中はあんなに威厳があって、皆から尊敬の眼差しで見られている彼が、こんなに自信なさげにしている姿なんて、誰も想像できないだろう。


「そんなこと、ありません。桑田さんのことは、正直辛かったです。もっと早く相談してくれればよかったのにと思います」


最初から教えてくれれば、こんなに苦しますにすんだ。


「英莉の言う通りだ。正幸と桑田と俺のことは過去のことだから、お前を巻きこむべきじゃないと思ってしまった。でも、そのせいで英莉を苦しめるなんて……」
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