御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「一木さんは、ご実家は北海道のどちらですか?」


旅行会社に勤めていたので、北海道のことも少しは知っている。
とても素敵なところだと思う。


「小樽なんだ」

「あっ、小樽はとっても人気がありますよね。情緒もあり、食べ物もおいしくて、最高ですよね」

「行ったことあるんだ」

「いえ。お客さまから聞いただけで……」


残念ながら、行ったことはない。
正直に言うと彼は「あはは」と笑い出す。


「話を聞いて楽しめるなんて、なかなかいい仕事だったんだな」

「そうですよ。お得です」


私も笑いながら口にすると「それならいつか本当に連れていってやる」とつぶやくので驚いた。


「本当ですか?」

「あぁ、俺は約束は破らない」


そんなこと言ったって……社交辞令だとちゃんとわかっているよ。


「わー、楽しみ。お客さまがウニが最高だったっておっしゃってました」

「それじゃあ、寿司屋だな」


彼は目を細めて笑う。
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