放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。



驚きのあまり目を見開きながら、もう一度オレンジジュースを口にした。口の中で果肉がプチプチとはじける。



「翔也が言うには、日向大地は女の子には、一線引いてるんだって。鈍感そうに見えて、意外に自分に好意を持つ女の子のことわかるんじゃない?」



「へー・・・それなのにモテるってすごいね。もったいないな~」



「サッカーに集中したいんじゃない?ほら、皆あの人の事“未来のエース”って言ってるじゃん?」



なるほど~、と思わず相槌をうつ。



私の通う東高校は県内でも有名なサッカー強豪校。



そんな中1年生の頃から沢山の試合に出て、東高校未来のエース、とまで称されるほどなのだから相当上手いのだろう。



そんな彼だから恋愛に興味がないというのはある意味あってるのかもしれない。



まあ、私には関係のない話なのだけれども。



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