放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。


うわ、ヤバイ!と、瞬時に彼から視線を外し、その先にあった単語帳に手を伸ばす。




焦点が合うまで時間はかかったものの、彼にしてみればずっと私が自分の事を見てたと思われるわけで。




あーもう!見るつもりなかったのに。





なんて思いながらパラパラとそれを捲(メク)る。見たって単語が頭に入ってこないことは分かってるのに。



「美空、英単語やってるの?」

「え、うわ!莉奈」


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