放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。

どうやら琴美は俺に好意を抱いているよう。あくまでそれは、平松と葉月の客観的視点からだが。


「琴美とは長い付き合いだしなー」


っていうか、他の奴が俺に対して分かりやすく接してきたから、一線引いてたんだけどな。



「わからないもんは、わからねぇよ」

「葉山が?」



俺はそれには答えず、ただ平松の背中を少し力をいれて叩いた。


突然のことに少しだけ前によろめいた平松に、俺はいつも通り笑ってみせた。返事をするように平松も笑い返す。



「まずは今週、だな」

「頼むぜ、エース」



その言葉に俺はもう一度、空を仰いだ。


日向大地side -end-
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