放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。
少し重い扉を開けて、夜風が頬を撫でた。
ギイッと、小さく音を立てた扉に、柔らかそうな髪の毛を風に躍らせていた背中が振り返る。
「日向君」
優しく俺の名前を呼ぶ声。
その声を、自分だけのものにしたいなんて。
馬鹿だよな、俺も。
「ごめん、お待たせ相川さん」
「ううん。どうしたの?」
昼間はあんなに綺麗で透き通っていた海も、今では暗闇に飲み込まれていた。
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