[実話]16歳〜私の生きた道〜
良介は兄みたいな存在で、相談に乗ってくれたり、私が悪いことや自傷をするたびに心配して叱ってくれた。
いつもいつも何かあるたびに話をしていた。
自傷をして入院した時、良介がお見舞いに来てくれた。言葉を発するより先に良介の右手が私の頬(ほお)をぶった。
あまりに突然すぎてびっくりしていると、良介は涙を目にいっぱいためて震えた声で言った。
「20歳になるまでに死んだりしたら絶対に許さない。20歳になって俺と酒飲むまで絶対死ぬな。病気でも自殺でもどっちでも俺は許さない」
そう言われて頷くことしかできなかったけれど、そんなふうに今まで言ってくれて人がいなかったから嬉しかった。

それから2人とも進学して、良介は大学で県外に行っていたから最近は、なかなか会うことはできなかった。
まさかこんな形で再会することになるなんて…。
新幹線で福岡へ急いだ。

早く早く…
まだ死なないで…
頑張って…

雨は止まない…。
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