[実話]16歳〜私の生きた道〜
よりいっそう私の不安を駆り立てる。
今は、ただ祈るしかない。

病院に着いた…。
病室の外で立っている大学の友人たちを見たとたん、分かった…。
嗚呼、間に合わなかった…。
急いで病室に入り良介の血だらけの手を握ると、まだあたたかかった。 

何で先に死ぬの?
約束したのに…
大人なったら酒飲もうなって
約束したじゃん…
まだ大人なれてないよ…
約束守ってよ…

隣で崩れ落ちる良介の母親…。
それを支える父親…。
何もできない私…。
妹と思ったのか良介の友だちの大学生が話かけてきた…。
「大丈夫…? 間に合わなくて本当に残念で…」
「良介は…良介は苦しまずに逝きましたか…?」
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