[実話]16歳〜私の生きた道〜
その涙に、うれしさや安心した気持ち、自分の愚かさが入っていたのは間違いない。
《病院が嫌になって外に逃げて来ちゃいました。健さんに会いたいです…。》
会いたい気持ちを抑えきれずに送ってしまったメール。
《ちゃんと治るまでは入院しなくちゃだめだよ》
健さんからのメールを見て、少しだけ悲しかった…。
少しだけ何かを期待した自分がいて、嫌になった…。
間違っているのは私なのに…。
その場から立ち上がって走る。
ただただ走る…。

たどり着いたのは病院。
やっぱり私はここにいなくちゃいけないんだ…。
治ったら。
治ったらまたいつもみたいに、健さんは愛してくれるはずだから。
そうでしょう?

看護師たちが何か言ったけど、意識が薄くて何を言っているのか理解できなかった…。
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