君の心を開く方法
好きな人
光side

オレの名前は相沢光。
それなりに充実した毎日を送っている高校2年生だ。

「光、おはよ」
「あ、ぃかるおふぁよ…ねむ」

昇降口で靴を履き替えているとよく行動を共にする友達2人が来た

栗色の髪で男のくせに肌が綺麗で、オレより5cmぐらい?高い身長。
しかも、イケメンの芹沢唯斗
頭良いし、運動もできる、ハイスペックな唯斗は、もちろんモテる。

もう1人、眠そうなやつ、橋立翔。
朝会うと、絶対あくびしてる。
もし、翔を主人公の話にするなら、『橋立くんは今日もけだるげ』っていう物語ができそうなくらい、だるそう。
すごく優しい口調で、子供に言い聞かせる、先生みたいだ。


「おう、おはよう。翔、今日も眠そうだな」

靴を全員履き替えたので、教室へと歩き出す。2年の教室は3階。距離は長くないけど階段、疲れる。
まぁ、いい体力作りになるだろう……たぶん。

「っていうか、翔が眠くない朝なんかないだろ」

「失礼だなー…オレにだって眠くない朝もあるよ」

「んじゃあ、いつ、眠くないんだよ」

オレが質問すると、翔は顔をほんのり赤くして、右手を耳元に近づける。

「彩香といる時…とか」

翔の言葉を聞いた途端、オレと唯斗はニヤニヤが止まらなくなる。

「いいですね~」

「彼女さんのこと、大好きなんだな」

「うるせぇ……」


間宮彩香は、違うクラスの同級生で翔の彼女である。
翔は、とにかく間宮のことを溺愛しているんだ。
ニヤニヤが止まらなくなるくらい。

あっという間に教室に着き、教室のドアを開ける。
< 2 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop