【短ホラー】ドウソウカイ。
ヤミとココロ
皮が剥がれかけて顔がほとんど分からない生首。


アザのついた腕。


あたしと同じような、ささくれだった木の杭で壁に打ち付けられたミイラ。


散らばる指、指、指……


濁りきった瞳で天井を見上げる腐敗した、少女……だろうか…


そして、銀色のネックレスをかけた骸骨。



赤や青や緑でライトアップされた人形たちを見て、客たちは恐れ、興奮し、叫んだ。




「きゃ!やめて!あっち行って!!」

あたしに向かってそんなことをいう人もいた。



こっちは動きたくても動けないっていうのに……被害妄想も大概にして欲しい。



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