狼社長の溺愛から逃げられません!
「色気がなくて、悪かったですね!!」
恥ずかしさのあまりぎゃーぎゃー叫ぶ私をあしらいながら、社長はあっという間に私の服を取り去ってしまう。
逃げ場がなくて仕方なくバスタブに飛び込みぎゅっと膝をかかえて小さくなると、社長は余裕の表情で着ていたベストをゆっくりと脱ぐ。
……あの冷静さが本当に憎たらしい。
鼻の下までお湯にしずめて顔をしかめていると、温かい水面が揺れた。視線をあげれば、広く丸いバスタブの対面にリラックスした表情の社長。
バスタブのふちにひじをつき、黒い髪をかきあげながらこちらを観察するように見ていた。
社長と一緒のお風呂に入ってる……! なにこの状況!!
心の中はパニックだ。それなのにじっと社長に見つめられ、居心地が悪くて慌てて視線を落とす。
とても顔をあげられなくて、ひたすらお湯の中の自分の膝を見ていると、社長の吹き出す声が聞こえた。
なんだろうとちらりと視線をあげると、社長が肩を揺らしていた。