気まぐれ男子にご注意ください!



「はおちゃんは神様信じてるんだね」


「わぁあっ!!」




声の主が瑠璃であることなんて、振り返らなくても分かるのに、そこに瑠璃がいることに驚いて変な声がでちゃった…。


瑠璃に聞かれてたのは、やっぱりちょっと恥ずかしい。

だって実の弟だし…。


っていうかさ、





「やっぱり私の独り言って声に出てる…?」



「うん。バッチリ」






バッチリ…ではないと思うんだけど。

いや、バッチリ出てるからバッチリではあるのか。


ちがう、私が言いたいのはそういうことじゃなくて、声に出てるのはまずいからバッチリじゃないよねってことだよ。





「はおちゃん脳みそフル回転させないで。知恵熱出すよ」


「大丈夫だよ。神田くんのことは四六時中考えてるけど熱出すどころか幸せすぎて熱出しそう」




神田くんのことを考えてる時間って、ほんとに、ふわふわしてゾクゾクして、熱の時みたいだなって思う。


でも、熱の時みたいに嫌じゃなくて…なんだか心地良くてやめられない。





「結局熱は出すんだ…」


「あ、っていうか瑠璃、お風呂は?」


「今出てリビングきたらはおちゃんが面白かったから見てた」


「え!?こんな短時間でお風呂入れるの!?」


「いや…ぜんぜん20分くらい入ってたけどね…」




20分!?


瑠璃の言葉で時計を見てみると20時30分を指しているから、たしかにだいぶ時間が経ってる…。

全然きづかなかった…。


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