好きな人が現れても……
課長は、真央ちゃんの為にも前を向いて生きるべきです。
きちんと新しい奥さんをもらって、前向きに生きてくべきです!

それを亡くなった人も望んでると思います。
私がその立場ならそう思うから!」


「その立場って…」


何も知らないくせに…という感じで立ち上がる。
少し恐い顔をしてる課長に向いて、私はごくっと生唾を飲んだ。


「私……課長のことがずっと好きで見てました。
だから、もしも自分が同じような立場になったら、課長には幸せになって貰いたい。

自分が命をかけて産んだ子供の母親になってくれる人を見つけて、三人で未来を彩って欲しいと思うんです!」


自分の思いを言ってしまい、思わず口を手で隠した。

こんな告白の仕方なんてあるだろうか。
まるで昨夜の腹いせをしてるように聞こえる。



「……横山さん」


呆然とする声にハッとして、スクッとベンチから立ち上がった。
困惑してる顔を見て、自分が言ったのは愚かなことだったんだ…と悟った。



「す、すみません!」


背中を向けて逃げだした。
言い逃げするなんて卑怯だけど、その場にいるなんて出来ない。


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