あの空を越えて逢いにいく。
キーンコーンカーン




結局なにも決められないまま
チャイムがなりLHRが終わる。



野次罵倒から心を守ってくれたのは
この分厚くて大きなメガネと長い髪。



私は自分の席まで戻ると
ふーーーとゆっくり息を吸う。


ようやく息苦しさが
少しラクになってくる‥‥。






そういえば

逢坂くんもよく霊のせいで苦しくなるって言っていたけど、こんな感じなのかな?



動けなくなるくらいって言っていたから
もっとなのかな。





逢坂くんはぶっきらぼうで
少し怖いところもあったけど
 

想像していたよりずっと優しい人だった。



今まで誰も相手にしてくれなかった
こんな私の話も


なんだかんだ聞いてくれた。


会話が成立した。


そんなの逢坂くんが初めてだった。








誰かと会話出来るのって、楽しかったな。

またあんな風に話せたら嬉しいな。







< 38 / 123 >

この作品をシェア

pagetop