あの空を越えて逢いにいく。
私の言葉に、逢坂くんはポカンとする。





あ、あれ?
ちょっとキツく言いすぎたかな??!




しかし逢坂くんは
なぜか笑いがこみ上げてきたらしく

くくっと笑う。






「な、なんですかっ」

「いやだってお前お触り禁止って」

「??」

「なんかその言い方、ヤラシくね?」

「やら?!ややらしいで‥‥すか?!」

「うん。俺そんなエロい気持ちで触ってねーし」

「エエロって!わわ私も別にそんな意味では」

「杏南ひでぇー」






逢坂くんにからかわれ(?)
私は顔が真っ赤になる。 


メガネが曇って視界が悪くなる。





「まぁじゃ、お触り禁止は困るからとりあえず勉強するか」
 

「ほ、本当ですか?」





逢坂くんは、こくりと頷く。




「そんかわり赤点回避したらこの先ずっと触らせてもらうからな」


「え?!」


「さー勉強しよ」






逢坂くんは意地悪い笑顔を見せた。



私は真っ赤になる顔を隠すように
うつむいてメガネを触る。



この先ずっとって‥‥

逢坂くんはこの先もずっと
こんな私と友達でいてくれるのかな?


ま、まさかね。

軽い気持ちで言っただけだよね。




何はともあれ

こうして私と逢坂くんの勉強はスタートした。





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