渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~


「あっ、の……!」

「俺は大分抑えているぞ。だから、これくらいは許せ!」


(強引で、俺様なガイアス様……。でも、触れる手はいつも優しく、私を守ってくれている……)


いつもまっすぐに気持ちを伝えてくれるガイアスに、カルデアは確かに心惹かれていた。

この人に全てを委ねてしまいたい。

そんな願いを胸に抱きながら、カルデアはガイアス腕の中で、静かに瞳を閉じる。

(これからどうすればいいのか、答えはまだ見つからない。けれど、今だけは、ガイアス様の傍にいたい……)


ガイアスから香る太陽の匂いに、カルデアは甘える様に微睡むのだった。

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