幼馴染の彼~あの日の約束~

再開の彼

「ねぇ、これどう?美味しい?」

「うん、美味しいよ。いつもの味だから大丈夫」
 

 休日のお昼時、久々に実家のキッチンへ立ってお母さんのお手伝いをしている。今日は秋山親子が来る日だ。お昼をご馳走するとお母さんが話をしたせいで、早くから手伝わされているのが現状で。
 間に合うかしらとさっきから何度も何度も時計とにらめっこしながらソワソワしているお母さんを隣に、私もそれが感染ってソワソワしてしまっている。
 
 サラダを作りながら、ずっと智弥を考えている自分が恥ずかしく感じる。
 
 その時、家のチャイムが鳴った。


「来た!」
 
 お母さんがイソイソと玄関へ向かっていくと私のソワソワ感は倍増して、平常心、平常心と呟きながら深呼吸をした。
 
 玄関からはお母さんの賑やかな声がいつも以上の声で聞こえてくる。「いらっしゃい!さぁ、上がって」とその声に少し小さめの女性の声。パタパタとスリッパの音が聞こえ、リビングのドアが開くとお母さんが嬉しそうな顔で


「麻里子さんから、ケーキ頂いたわよ、後で食べようね」
 
 そう言いながら、キッチンへ来ると、そのあとをひょこと可愛らしい顔の女性が覗き込むようにこちらを見た。


「怜美ちゃん!?お久しぶり~、すごくきれいになっちゃって!!」
 

 細身の女性、麻里子さんだ。



  

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