ぴーす
突然の別れ
「ただいま!」
私はそのときおかしいと思った。いつもなら、すぐに「おかえり」と言う言葉が返ってくるのに・・・。中へ入っていくと、異変に気づいた。家具がなくなっている!
「父ちゃん!母ちゃん!一体どうしたん?」
先に口を開いたのは、父ちゃんだった。
「よう聞け、幸子。父ちゃんは仕事で、東京に行かんといけんようなったんよ。」
そこで、今まで黙っていた母が話し始めた。
「母ちゃんはねえ、あんた幸子を母ちゃんばっかしで育てるなぁ無理じゃゆぅて思うの。じゃけえ・・東京についてくことに決めたんよ。」
目の前が真白になった。やがて、目の前の出来事がつかめてきた。とたん、
「やだ!!何で?父ちゃんも母ちゃんもひどいよ!うちになんの相談もしないで勝手に決めて・・・。うちだって、家族なんじゃけえ!!」
私は、ただただひたすら親に叫んだ。親の決して軽い決断ではなく、悩み、悩みぬいた決断だということを、このときの私の小さな頭では考えれなかったのだ。
 布団にもぐっても私は泣き続けた。トイレに行きたくなって、深夜起きたから、知らない間に泣き止んでいたのだろう。。
トイレから戻って、私は日記を書いた。一言ずつだけど思いが詰まった日記・・・。そして、最後に書いた日記
【 8月4日 <泣いちゃった>
今日、泣いた。
泣きとぉなんかなかった日なんに・・。
明日、引っこしする。
ばんじゃけど・・。
せっかく  せっかくこっちゃんと仲ようなったのに。
ゆう太君とも別れるんじゃ。
つらいよ・・くるしいよ。
あした、みんなにバイバイゆおう。。】

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