(完)嘘で溢れた恋に涙する
高島秀徳(42)容疑者は、4月15日午後8時ごろ、人通りの少ない道路を猛スピードで走っていたところ、信号機が青の横断歩道を手を繋いで渡る城島理子さん(40)と娘の海央ちゃん(10)をひきながらも、そのまま放置して逃走した。
理子さんは強く頭を打ち即死、海央ちゃんも同様に頭を打ち意識不明の重体。
その日のうちに死亡が確認された。




事件の全貌はそういうことだった。




高島っていうのは私の前の苗字。




お父さんとお母さんが離婚した時にお母さんの旧姓である坂井になった。




大企業の社長のあまりにも残酷な仕打ち。




それは一気に世間に広まり、連日ニュースを騒がせた。



会社の株は暴落し、信用は最低になりさがった。



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