(完)嘘で溢れた恋に涙する
どれくらいそのままテレビを見ていただろうか。



ニュースを見るのは久しぶりだった。



見たくなかったのだ。



私にとって嫌な情報しか伝えてくれないニュースキャスターを呪いたくもなったし、街の意見として出てくる人たちもしたり顔をして意見を言っているのが苛立った。



でももうあの事件から3ヶ月が過ぎ、さすがに報道されてはいなかった。



だけど、似たような事件はいくつも流れた。



飲酒運転で大人が子供を轢いて、逃走中



居眠り運転でトラックが軽自動車に追突、軽自動車の運転手は死亡



今までは他人事でしかなかったそんな事件がどうしようもなく自分のことのように感じてしまう。



被害者ではなく、加害者の家族たちの行く末を思って胸が締め付けられる。



どうして、こうなってしまったんだろう。



やっぱり私が悪いのか。



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