(完)嘘で溢れた恋に涙する
目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。
父さんの方のじいちゃんがソファーにもたれかかってうとうととしていた。
「じいちゃん…」
声をかけると、ビクッと肩を震わせ慌てたように立ち上がってベッドのそばにやってきた。
「陸玖、お前救急車で運ばれたんだぞ?覚えてるか?」
「あ…」
じいちゃんからは何も変な声が聞こえないことに安心して、教室で倒れたことをゆっくりと思い出す。
どこも痛むところはないが、緊張した時のようにお腹がキュッと縮むような感じがする。
目を覚ました瞬間、決めたことがあった。
それをすぐに伝えなければならないと思っていた。
時間が経てば、躊躇してしまう。
だから固く口を結び、じいちゃんの目を見て言った。
「じいちゃん、俺もう無理だ。
ここにいたくないんだ。島に行きたい」
俺はそれに対して何も聞かれたくなかったし、言われたくもなかった。
何も言わずに受け止めて欲しかった。
じいちゃんはそんな俺の思いを理解してくれたのか、何も言わずに俺の頭に手を置いた。
その手があまりにも温かくて、俺は知らぬ間に涙が頬を伝っていた。
心が痛かった。
父さんの方のじいちゃんがソファーにもたれかかってうとうととしていた。
「じいちゃん…」
声をかけると、ビクッと肩を震わせ慌てたように立ち上がってベッドのそばにやってきた。
「陸玖、お前救急車で運ばれたんだぞ?覚えてるか?」
「あ…」
じいちゃんからは何も変な声が聞こえないことに安心して、教室で倒れたことをゆっくりと思い出す。
どこも痛むところはないが、緊張した時のようにお腹がキュッと縮むような感じがする。
目を覚ました瞬間、決めたことがあった。
それをすぐに伝えなければならないと思っていた。
時間が経てば、躊躇してしまう。
だから固く口を結び、じいちゃんの目を見て言った。
「じいちゃん、俺もう無理だ。
ここにいたくないんだ。島に行きたい」
俺はそれに対して何も聞かれたくなかったし、言われたくもなかった。
何も言わずに受け止めて欲しかった。
じいちゃんはそんな俺の思いを理解してくれたのか、何も言わずに俺の頭に手を置いた。
その手があまりにも温かくて、俺は知らぬ間に涙が頬を伝っていた。
心が痛かった。