(完)嘘で溢れた恋に涙する
ずっと理玖と言い合いをしていた美結がはっと思い出したように手を打った。


「そうやん、今日から一日中体育大会の練習やん!授業ないやーん!」



美結の今にも踊りだしそうなはしゃぎっぷりにおもわず笑ってしまう。



「あ!由姫!応援合戦の振り付けはうちが付きっ切りで教えてやるけんね!
安心して!」



そういえば、美結とも理玖とも同じ団なんだ。



頼もしいなあ。



あ、そういえば



ポケットからメモ帳と、ボールペンを取り出した。



簡潔に書いて、美結に見せるとそれを覗き込んで読んだ後、口を膨らませた。



あれ、私、変なこと聞いたかな。



心配になって自分で読み返すけど特に美結が不機嫌になる理由は見当たらない。



【団長って誰なの?】



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