私の5日間
4日目
。4日目。
今日の私は今までで1番体調の良い日になった。
まぁ、元気でもあんまり、ウロウロしては
いけないけど、、、。
元気なのに少しションボリしていたら、
雛がやって来た。雛の後ろにクラスNo.1イケメンの
蒼葉が一緒にいた。
私は何で⁇って思いながら、

華「あ、来てくれたの。嬉しい。今日はね、
体調もかなり良いの。」
雛はその言葉にとても嬉しそうだった。

雛「今日は華にとって、最高の1日になるよ。きっと。
では、お邪魔な、私は一回抜けるわね。
頑張ってね。蒼葉。」

最後の言葉は蒼葉にだけ、聞こえるように
小さな声で言った。
そのまま、蒼葉だけを残し、雛は出ていった。

華「あの、蒼葉くん。せっかく来てくれたんだから、
座って。」
華は何て言っていいかわからず、
ずっと、黙っている蒼葉がわからず華も言葉を失う。

先に口を開いたのは、蒼葉だ。

蒼葉「あのさ。俺、雛に聞いて。お前が入院してるって。
それで、なんか言っとかないと後悔するかもって思って。」

華は何ことかわからず、ずっと聞いていることにした。
黙って聞いている華の顔を見て蒼葉は、

蒼葉「ずっと前からお前のことが好きだった。」
一瞬、蒼葉が何て言っかわからなかった。

華「私の聞き間違いかな⁇今、好きって、、、。」
好きって聞こえたような、、、って言おうとしたのに
途中で、口が蒼葉の唇で塞がれた。

蒼葉が離れると、

蒼葉「お前の答え聞かせてくれるか。」
そう言った。

華「答え聞く前にあんなことする⁇普通。」

華がちょっと怒ってゆうと、

蒼葉「だって振られたらもう、できないじゃん。
だから、聞く前に一回って思って。」
華は何てやつだとかおもいながらも、
蒼葉の言葉が嬉しかった。
今まで彼氏なんていたこと無かったし、
モテたことも無かった。
だから、蒼葉の気持ちが正直に嬉しい。

それに華はずっと蒼葉の事が好きだった。
喋った事はないが、好きだった。

蒼葉「さっ、答えは⁇」

そんなの決まってるよ。

華「、、、私もずっと好きだった。」
きっと華の顔は真っ赤だ。
恥ずかしくてたまらなかった。
恥ずかしくて顔を下に向けていると、

ぎゅっー。

蒼葉に抱きつかれた。

華「ちょっ、蒼葉くん。近いよ。」
蒼葉は華を離そうとはしない。

蒼葉「えー。いいじゃん。俺ら両思いなわけでしょ。
そぅだ、今から出かけよう。良いとこ連れてってあげる。」

でも、華は病院から出られない。
誘いを断ろうと思った時、雛が帰って来た。

雛「蒼葉。先生の許可もらってきたよ。と、その前に
華の着替えするから蒼葉は廊下で待ってて。」

そう言うと、蒼葉は

蒼葉「えー。俺的には、ここにいても良いんだけどなー。」
華はまた、恥ずかしくて顔が下がってしまう。

雛「はいはい。華を困らせないの。」
と、雛がゆうと、

蒼葉「ったく、しょーがないなー。」
そう言いながらもちゃんと、外で待っててくれた。

雛と2人きりになると、

雛「よかったじゃん。蒼葉に気持ちが伝えれて。」

華「雛が連れてきてくれたんでしょ。ありがとう。」
着替えが終わると、久しぶりに外に出た。
ずっと、黙っている蒼葉に、

華「なんで、ずっと黙ってるの⁇変⁇」

少し顔を赤らめて、

蒼葉「いやっ。お前が可愛すぎて。困ってる。」
華は初めてゆわれる言葉に照れた。

雛「もぅ、蒼葉くんったら、
可愛いとか言わないでよ。」

その言葉にキュンとする蒼葉。

蒼葉「はぁ⁈可愛い言うな。絶対言うし。
だって可愛いもんは可愛い。
それと、俺の事なんで『蒼葉くん』なわけ⁇」

少し拗ねたような顔で言った。
すると、華は不思議そうな顔で、

華「なんで蒼葉くんじゃいけないの⁇」
なんでわかんねーかな。天然な奴め。
など、蒼葉はおもいながら、

蒼葉「いけなくはないけど、、、。」

まだ気づいていない様子の華。
蒼葉「俺が『蒼葉』って呼んで欲しいんだよ。
恥ずいから言わせんな。」

照れたように言うと、華は納得した顔で、

華「そゆことね。」

それだけを言って黙った。
蒼葉は何故黙り込んだのかわからず、

蒼葉「なんで黙ってんだよ。」

華「別になんでもないよ。」

さっきから何かおかしい。
蒼葉が言った言葉に返事はするものの
短い単語のような返事しかしない。
それに『蒼葉』と呼んで欲しいと言ったのに、
名前を一度も呼んでくれない。
もしかしたら、と思い、

蒼葉「もしかして、名前呼ぶの恥ずかしい⁇」
図星だったらしい。顔が真っ赤だ。
華はとてもわかりやすい。

華「べっ別にそんなことないよ。」
明らかに焦っている。
そんな華が可愛くてついつい意地悪してしまう。

蒼葉「じゃ、今俺の名前呼んで。」
華の頬は真っ赤のりんごのようだった。

華「意地悪ぅー。」

言うと思った。
華が可愛すぎるからいけないんだ。
俺にいつも、火をつける。

蒼葉「さっ、呼んで。」

華は少し困ったような顔をしたけれど、
やめるつもりはない。
蒼葉は今すぐ華に名前を呼んでほしいのだ。

やっと、口が開いた華。

華「あっ蒼葉、、、。」
やっと言えたと達成感たっぷりの顔で
こちらを見ている。
すべて、愛しい。

蒼葉「やべぇー。可愛すぎる。」

華「もー。だから、可愛くない。早く行くよ。」

華は蒼葉の服を引っ張って目的地へ急いだ。
着いたところは、遊園地。

華「うわぁー。すごーい‼︎見て見て蒼葉‼︎
あれ‼︎あれ乗りたい。」

子供の様にはしゃぐ華を見て、
笑ってしまう。

華「なんで笑うの⁇」

蒼葉「だって、まるで子供がはしゃいでるみたい
だったから。」

その言葉に少し怒った華が、

華「私はどぅせ、子供ですよーだ。」

華がごちゃごちゃ言っている間に、
蒼葉がチケットを買ってくれた。

蒼葉「ほら、あれ乗るんだろ。いくぞ。」

そう言って華の手を掴んだ。
華は緊張しながらもいつもと変わらない様に
振る舞った。

華「うん。あれってなんて乗り物なんだろ⁇」
あれの正体は、ジェットコースター。
乗り物に近づくに連れて、見えてくる。
もしかして、と思う頃には遅かった。

華「ねぇ、これってもしかしてジェットコースター⁇」

あたりまえのように蒼葉が、

蒼葉「あたりまえだろ。華何言ってんの⁇」

華の顔は一瞬にして変わった。
華は戸惑いながら、

華「ねぇ、やめない。並んでるし。」

特にいっぱい並んでる訳ではなかったが、
乗りたくないので言い訳を考えた。

蒼葉「華さ。もしかして、怖いの⁇」

華「べっ別に怖くないし。全然平気だし。」

頑張って強がってる華が可愛くて、
蒼葉はからかってみる。

蒼葉「へー。じゃあ、乗っても大丈夫だね。
この、ジェットコースター
結構早くて怖いって有名なんだよねー。」

華「えっ⁈怖いの⁇」

華が今にも泣きそうな顔で見て居たので
からかうのはもうやめておいた。
蒼葉は華の手を引き、ジェットコースターから離れた。

華「なんで⁇乗るんでしょ⁇」

乗りたくないくせによく言うよ。
蒼葉が思う。


蒼葉「強がってんじゃねぇよ。怖いんだろ。
ほら、違うのいくぞ。」

華「なんでわかったの⁇
蒼葉って、超能力者⁇」

華がそう蒼葉に聞くと、
蒼葉は声をあげて笑った。

華は、笑われたと思い、

華「なんで笑うの‼︎笑わないで聞いてよ。」
少し頬を膨らまして怒って見せた。
そんな、華の顔をみて蒼葉は笑うのをやめ、

蒼葉「ごめんごめん。華が超能力者とかゆうから。」

華「だってぇ、、、。」
華はまだ怒っているようだった。
本当に子供かって思うぐらい幼い華。

蒼葉「ほら、次これ乗るぞ。」

着いたのは、コーヒーカップ。
これは華も好きだった。

華「私コーヒーカップ好き‼︎」

ほら、子供じゃん。
まぁ、そんなとこが可愛いんだけど。
なんて蒼葉が思いながら、

蒼葉「ほら、いくぞ。」

と、華の手を引っ張る。
そう言ってコーヒーカップにのる。

メリーゴーランド、お化け屋敷、、、
他にも色々な乗り物に乗り、
いよいよ最後の乗り物。

観覧車だ。
華は緊張していた。
狭い空間で蒼葉と2人きりになると、
何を喋ったらいいかわからなくなる。

蒼葉と華は観覧車に乗り込む。
少し沈黙が続く。

蒼葉「、、、華。緊張してんの⁇」

華がビクッと肩を動かした。
やっぱりな、と蒼葉は思う。
蒼葉は、

さっきから、なんでこんなにも
華のことがわかるんだ⁇

と、考えると答えは簡単だ。

華のことが大好きだから。
華が単純だから。

の2つだった。

華「緊張なんか、してないし。」

華は、蒼葉の顔を見ないで答えた。

蒼葉「じゃあ、これは⁇」

そう言って蒼葉は華の隣に座った。
今までより、1番近い距離に蒼葉がいるので
華も驚いてしまう。

華が下を向いて黙っているので、
頬を持って顔を上げてやった。
そうしたら、嫌でも俺の顔を見なければならない。

蒼葉「柄じゃないけど、ちゃんとお礼ゆうわ。
今日はその、ありがとな、、、。
俺に付き合ってくれて。」

蒼葉は頬を赤らめてそう言った。
華はそんな蒼葉が可愛らしくて、

華「私も楽しかったよ。ありがとっ‼︎」

蒼葉は華の頬を持ったまま顔を近づけて言った。

蒼葉「もう一度言う。俺は華が好きだ。ずっとずっと好きだ。」

華「、、、私も好きだよ。」

そのまま蒼葉の顔がさらに近づき、
お互いの唇が重なり合う。

2人はこのまま時間が止まればいいのに
なんて思いながら、進んでいく時間を大切に過ごした。

帰り道は手を繋いで仲良く帰った。
そして、病院の前に着くと、寂しそうに

華「ありがとう。今日は本当に楽しかった。
感謝してもしきれないほどの幸せをありがとう。」

蒼葉「いや。俺の方こそ楽しかった。ありがとう。」

華は満足そうに、でも暗い顔で

華「これで悔いはない。」

蒼葉はなんのことかはわからなかった。
気づいた時には、いつもの笑顔に戻っていた。

俺の見間違いかな⁇
そう言うことにしよう。

華が笑顔で、

華「じゃあ、私部屋に戻るね。
次会えるとしたら、いつかな⁇」

蒼葉は当たり前のように、

蒼葉「そんなん。明日でも、いつでも会いにきてやるよ。」
そう言って、華を抱きしめた。
しばらく抱きしめていると、泣き声が聞こえた。
華が泣いているのだ。

蒼葉「どうした⁇華。」

蒼葉が心配そうに顔を覗くと、

華「ううん。私、とっても嬉しくって泣いてるの。」

泣きながら笑って見せた。

華「じゃあ、会いにきてね。」

手を振って帰っていく姿を見ていると、
消えてなくなりそうな気がした。
蒼葉は、

華が死んだりするもんか。
と、思いながら帰っていった。
< 5 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop