月華の陰陽師1ー朧咲夜、裏の真相ー【完】


「そもそも。俺は御門の当主であいつは小路の当主になる奴だ。そんな婚姻があってたまるか」
 

現在、御門流と小路流が陰陽師二大大家として知られている。


その当主同士で結婚したら、どうなると思ってるんだか。


「白桜って頭カタいよね……。だから黒藤は継がないでいるんじゃない」
 

百合姫から呆れた声が出た。


「その前に俺は女じゃねえっての」
 

ぶっちゃけ、胸もなければ生理というやつもない。


はっきりと男の身体でもないが、女性としての機能というやつは失っている。


「白桜、それこそ今のご時世性別なんてどうでもいいのよ。LGBTによって白眼視される時代ももう終わっていいと思ってるわ」


「……そう言われると反論出来んけど……」
 

百合姫に返された内容は、俺も肯けるものだ。

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