樫の木の恋(中)
「隠すな秀吉。いやな、秀吉は飲み過ぎると…」
「お、大殿!わざわざそんな話をしなくとも!」
「そういうのはいかんぞ秀吉。付き合う以上、こういうことは言っておいた方が良い。隠し事はしてはいかんからなぁ。」
にやにやとする大殿に相反して、秀吉殿は焦ってばかり。そう焦らされると気になってしまう。
「聞きたいです秀吉殿。」
「な、なんでもないわい!」
「なんでもなくはないじゃろう?もしかしたら、今日は半兵衛の世話になるやもしれんのじゃから。」
「なりませぬっ。も、もう飲みませんもの!」
世話に?どうなるというのだろう。
「なんじゃ、半兵衛が世話してくれるから良いではないか。いやな、秀吉は酔うと少し淫らになってな…。凄く甘えたり、自ら脱ぎ出したり…」
「あーっ!お、大殿!なんで言ってしまうのですか!」
宴に参加していた家臣の方々の視線が、大きな声を出した秀吉殿へと向く。
秀吉殿はというと、大殿に詰め寄り、大殿の口を手で塞いでいた。