いつも側で君を感じるから。
大河の表情は真剣だった。
「…お前には守るもんがあんだろ。そん時は白龍もお前にまかせる」
「は、何…」
大河としゃべっているうちに、KINGの頭と四宮が目の前まで来ていた。
「お二人さん、こんばんはっ」
KINGの頭…稲垣康介(いながきこうすけ)が余裕の笑みを浮かべて挨拶してきた。
隣にいた四宮は無言で俺を睨み付ける。
すると大河がそれを遮るように俺の目の前に出た。
「久しぶりだな康介。四宮も連れて来るなんて、よっぽど自信なかったのか?」
「うるせぇ、こいつが来たがってたから連れてきただけだ!」
四宮が「俺はこいつだけを始末できればいいです」と、俺を指さす。
「上等じゃねーか、始末してみろよ」
俺がそう言った次の瞬間、四宮の右手の拳が俺の右頬をかすめていった。
横では大河がすでに稲垣を殴っていて、取っ組み合いの喧嘩が始まっている。