いつも側で君を感じるから。

「新はね~……真面目にやってりゃ多分成績トップクラスだったと思う」

「えっ、まじで!?」

「うん。中学入りたての頃はちゃんと学校行ってたんだけど、そん時の学力テスト、常に上位だったしな」

「うっそ、凄すぎ」と、萌乃も手で口を抑えた。

「今は適当に通ってるからなぁ…なぁんか俺らとは頭の作りが違うからもったいねーっていつも思うんだけどな」


新くんって頭良いんだ……それで南高に行くなんて、本当に勿体ない気がする。

一緒に通えるのは嬉しいけど、新くんは本当にそれでいいのかな……。

「まぁでもさ、本人がそれでいいって言うんだからいんじゃないー?」

泉がメイクを直しながらそう言っていた。

「まーな、俺らも新と同じとこ行きてーし……てか、泉ケバすぎね!?」

「は?うっさいわ、こんくらい盛った方が可愛いの!」


つけまつげを付けた上から、何度もマスカラを重ね塗りしていた泉。

その後はみんなでプリクラを撮ることになった。
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