いじめ ―きっかけは―
やっとお昼休み。
今日から午後も授業入るから
お弁当持って来ている。


…誰と食べようか…。



「…美海。」



「えっ…?」



振り返ったら不機嫌な顔の翼が
こう言った。



「今、お前が振り返った時に
 思いっきり俺の顔に髪の毛当たったんだけど…。」



「えっ嘘…ごめん。」



…ヤバい。
女子から睨まれてる。
翼、大人気…。


「あの、愛美は?」



…愛美?



「…私と話し合ってから会ってない。」



そう。愛美は授業に出なかったんだ。
先生は困ってたけど私、
知らない振りしちゃったんだ。



「探しに行かね?」



そうして私達は教室を出た。



廊下を歩いている時間は、
沈黙という名の王様に支配されていた。
強がってはみたけれど、
この王様は体重が重くて
正直押しつぶされそうだった。
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