ラブ・マスター？ 【ラブレッスン番外編】

ガラッ





保健室のドアが開いて、年配の女の人が買い物袋を持って入ってきた。






『見慣れないジャージね。体験入学の生徒さんかしら？具合悪いの？』






気分はすっかり普通に戻っていた。でもここにいる以上一応頷いてみせる。







『先生が戻ってきたから私も教室に戻るね。』






俺を見てそう言って保健の先生に教室に戻るって伝えてドアへと進んでく。






「あのさっ…」






言いたいことなんて何も思い浮かばなかったけど、このままサヨナラなんてイヤで声をかけていた。






振り返った彼女は俺を見て言葉の続きをジッと見ながら待っているようだった。







くそっ。何を言えばいいんだ？