零度の華 Ⅱ
ライトが断らなければあたしが女だとバレる可能性が高くなる



「零(ゼロ)の頼みなら断れない。妻がいるがいいか?」


あたしの頼みは断れないライトが泊めてくれないわけないとは思ったが、忘れていた


ライトは結婚していたな



これで女だとバレる可能性がさらに高くなった


あたしは別に女だとバレても構わないと思っている


だからと言って自分から言うわけでもない





見られてしまった時だけだ


まだ、知られるには早いから隠すつもりではいるが、相手はボスだからどこで知られることがあるか分からない


気を緩ませることができないのは確かだ




『あぁ。ありがとう。ライトの仕事が終わるまで待つ。散歩したいからな』


「分かった。荷物は邪魔になるだろう。預かっとこうか?」


『頼む。終わったら連絡くれ。戻ってくる』


「分かったよ。楽しんできてね」




あたしは拳銃をすぐそばにあったテーブルに置いてこの部屋を出た



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