零度の華 Ⅱ
『順を追って話すと、俺は零(ゼロ)。本名は狼と書いてロウ。そして......』
あたしはひとつ呼吸をおく
『桜(チェリー)であり、サクラだ』
自分で言って吐き気に襲われる
「は?桜(チェリー)だと?そんなわけあるかよ。大体、お前は男だろ」
本人が言っているのに違うって否定されることあるか?
確かに疑う気持ちも分からなくないが
『毒蛇(ヴァイパー)、特徴覚えているか?』
「えぇ。忘れることはできませんよ。銀髪に紫の瞳で、綺麗な顔立ちをしていました」
綺麗な顔立ちってのはよく分からないが、顔が良いことは自分でも認めている
銀髪に紫の目と覚えてくれたら、それでいい
あたしはゆっくりとフードを取る
目の前の3人は唖然としていた
桜(チェリー)のことについて、名前を聞いた程度の百合(リリー)でさえ、何故か唖然としている