春はすぐそこ。

続けて聞こえる会話、

「弥生と、花、そっくりだからな。」

「私も驚いちゃうぐらい綺麗で可愛い子ね…。」

母は涙ぐんでる

「もう、14年ぐらい経つのかしら。」

「そうだな。花との写真結局一枚しかないからな。」

「あなただけでも、血の繋がりのある親がいて良かったわ。」

つまり、

母は、本当の母じゃない?

ショックなわけではない。

ただ、なぜ今まで黙っていたのだろうか。

むしろ少しだけホッとしてしまう。
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