last smile
 中には一体何が書かれているのか。

 読むべきか、読まないでそのままにした方がいいのか。

 でも知りたい。

 突然いなくなってしまったあなたの、その理由を。

 封を切った。


『この手紙が君の手に渡るかどうかはわからないけれど、書き残しておきます。

 本当はこの手紙が、君に永遠に読まれないことを祈っている。

 君がこの手紙を受け取るのは、俺の知らない誰かに失恋して、俺の元を訪れる時しかないからね。

 俺は君にとって、一番の友達でいたかった。


 でも、それが無理なことに気づいてしまった。

 この先ずっと、君の一番の友達でいることはできない。

 もう一度会ってしまえば、今の関係を崩してしまうことがわかっているから。

 友情が違うものに変わってしまうことに、気づかれたくなかった。

 だから、君の前から姿を消します。

 ずるい方法だとは思うけれど、これしか見つからなかった。

 恐れていたことが、起きてしまったから』


 そう、知っていた。

 いつか、友情が愛情に変わってしまうことを。

 先に気づいたのは、あなただったんだ。

 いつからだろう。
 
 安らぎを求めていた。

 そっと、抱いてくれる腕に、入れてくれる紅茶に。
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