片思いのキャンパスライフ
帰り道。車が通りかかる。ヘッドライトが辺りを不自然に照らし出して、仕方なく僕は道を避ける。

ぼんやり思い出すのはミュウの事。そうだな。あのまま一人暮らししているミュウの所に遊びに行けたらどうだっただろう。

少しの勇気だ。お疲れ様。お疲れ日向君。その後で僕が、「ちょっとこのまま下宿に遊びに行っていい?」

と聞くだけ。

ひょっとしたら家に上がるくらい何でもない事なのかもしれない。

会えばすれ違いにお互い笑顔で挨拶している仲だ。クラブだってもう引退したけど、一緒だった。

あ、でもちょっと汗臭いかな。シャワー貸してくれるかな?

勉強のことで、ちょっと聞きたい事があるんだけど一緒に勉強しない?とか。

そこまで考えて、閃光のように少し前の場面が頭に浮かんできた。










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